当院の検査機器の特徴(眼圧)
点眼治療をされているにもかかわらず緑内障のかなり進行した患者さんがいらっしゃいました。
なぜでしょうか。
上の図は当院機械測定の検査結果です。
青色は機械で外から測定した眼圧
赤色は「角膜の厚みを補正した」眼圧
緑色は角膜(くろめ)の厚みです。
わかりやすくすると下の図になります。
従来型の機械では、くろめの厚みやかたさに測定眼圧が左右されるため、くろめが厚いと実際(眼の中)の眼圧よりも高く測定され、くろめが薄い患者さんでは眼圧は実際よりも低く出ます。
したがって、この患者さんはくろめの厚みが薄いために今まで眼の中の眼圧は高いにも関わらず過小評価されていて、緑内障が進んでしまった可能性があります。眼圧を評価する時には常にくろめの厚みを考慮しなければなりません。
当院の検査機械ではくろめの厚みを補正した眼圧を出すことが可能です。
この患者さんはさらに眼圧下降療法を強化することとなりました。
会社の健康診断等でも「眼圧が高くて精密検査をする様に言われました」という患者さんが多くいらっしゃいますが、実際に当院の眼圧計で角膜厚を補正すると正常値であることが多いです。
逆もまたしかりで、この患者さんの様に角膜厚が薄く実は眼圧が高いにも関わらず、見かけ上眼圧が低く出てしまって緑内障を見逃されている患者さんも多くいることになります。(特にレーシックをされた患者さんに多いです)